No.181 研究課題 / Project
多摩川流域の畑作農家における生活文化の民俗的変容―生業・食生活・生活用水・年中行事・贈答慣行を中心に―Ethnological changes in the lifestyle of dry field farm households in the Tama River basin - livelihood, diet, domestic water supply, annual events and customs for the exchange of gifts in particular一般研究 General Research |
No.181 |
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代表研究者 Principal Investigator |
増田 昭子 Shoko Masuda |
所属(採択当時) Affiliation |
立教大学 講師/川崎市文化財審議会委員 Researcher, Department of Environmental Design, Graduate School of Tama Art University |
研究内容要約 Research Summary |
多摩川・鶴川流域の中山間地における畑作農家の伝統的生活様式の変化について、生業、食生活、年中行事、生活用水を指標として調査を行った。特に、山梨県上野原市西原地区の農家では、生業と食生活において実際に体験することを重視した。ここでは、伝統的農業である粟、黍、稗、シコクビエ、モロコシなどの雑穀類、甲州モロコシ(山梨県在来のトウモロコシ)、イモ類ではサトイモ系3種類、ヤマイモ系3種類、ジャガイモ系8種類、マメ類では大豆4種類、インゲン類ではソンチョウ十六、黒粒など、蔬菜類ではホウレン草、フユナ、ノラボーも栽培を継続しており、日常的に食べている。本研究の一環において、会津やジンバブウェで活動するグループと提携し、種交換と試食会の研修を行い、雑穀やマメ類のネットワークが成立した。東京都奥多摩町の農家では、伝統的作物というよりも「食べたい物を作る」という原則で作り、季節によっては子息や孫たちも作業をともにしながらうどん作りまで行うという、農と食のあるべき姿がみられた。さまざまに変化する現代において、両農家とも小規模農業とはいえ、中山間地における持続可能な農家の存在を確認した。 ※PDFファイルは圧縮して掲載しているため、見にくい場合がございます。元のサイズをご希望の場合は東急財団までメールにてご連絡ください。 |
共同研究者 Collaborators |
佐藤 誠 (立教大学大学院文学研究科博士課程後期課程) 中林広一(立教大学兼任講師) |
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