平成23年度新人賞
※プロフィールは受賞時の情報を掲載しております
東京芸術大学音楽学部、首席卒業。学部在籍中に、安宅賞、松田トシ賞、アカンサス音楽賞を受賞。同大学院修士課程、博士課程修了、平成22年3月、博士号取得。
田中環、平野忠彦、朝倉蒼生、伊原直子、ライナ・カバイヴァンスカ、の各氏に師事。
平成17年、イタリア・スポレート歌劇場にてヴェルディ作曲、歌劇『オベルト』レオノーラ役にてイタリアデビューを果たす。平成18年より、リクルートスカラシップ奨学生として3年間の助成を受け、スポレート実験歌劇場にて2年間の研修を収める。平成19年8月には、イタリア・スポレートのヌオーヴォ劇場にてプッチーニ作曲、歌劇『ラ・ボエーム』ミミ役を、同年9月にヴェルディ作曲、歌劇『イル・トロヴァトーレ』レオノーラ役を務める。
平成20年10月、スペイン・バルセロナ市サバデルのファランドゥラ劇場にて、プッチーニ作曲、オペラ『蝶々夫人』タイトルロールをつとめ、スペイン各地の新聞、音楽雑誌に高い評価を受ける。平成21年1月には、シチリア・メッシーナのヴィットーリオ・エマヌエーレ歌劇場にてプッチーニ作曲、歌劇『ラ・ボエーム』ミミ役にて出演。
平成21年11月より文化庁新進芸術家海外育成制度奨学生として1年間イタリアに留学。ギリシャ国立歌劇場や、スロベニア国立歌劇場、イタリアはイェーズィ、フェルモ、ブリンディズィの各劇場で『蝶々夫人』タイトルロールを務め好評を博す。
本年4月より、イタリア・モデナのヴェッキトネッリ高等音楽院に於いて、ライナ・カバイヴァンスカ氏に師事し、プッチーニ、ヴェルディを中心としたイタリアオペラを歌う際に必要な歌唱法と役の解釈など総合的に学ぶ。またイタリアの文化に直に触れ、見識を広める。
2002 | 日伊コンコルソ 第2位、ソプラノ特賞 |
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2006 | 第74回日本音楽コンクール 第3位 |
2006 | ロッカデッレマチーエ国際コンクール 第2位 |
2007 | トンマーゾトラエッタ国際コンクール 第1位 |
2008 | アラガル国際声楽コンクール 第1位 |
2009 | 日本音楽コンクール 第1位、聴衆賞、増沢賞 |
私がイタリア留学を始めたのは2006年のことです。それから4年間の懸命な研修を経てもなお克服できない課題が大きな壁となっていました。何とかそれを乗り越えたい、機会が欲しいと足掻いていた私は、五島記念文化財団オペラ新人賞への応募を決心しました。大学の恩師からも「選考は大変な難関だけれど、挑戦するだけ挑戦してみろ。」とその言葉に背中を押され、恐る恐る受けた選考会でした。その時の自分の不安な心持を映し出したような極薄青い空を津田ホールの窓から眺めたことを昨日のことのようによく覚えています。その結果、幸運にもその年の平成23年度に新人賞を受賞することができました。
声楽を勉強するものにとって、学費の心配なく思う存分勉強できる環境を整えてくれる五島記念文化財団オペラ新人賞は憧れの存在です。以前から師事しているライナ・カバイヴァンスカ先生もオペラ新人賞の受賞を心から喜んでくれ、それ以降より一層厳しくレッスンをして頂きました。
イタリアで師事したライナ先生も、キャリアの初めには御自分もイタリアでは外国人であることでご苦労された経験から、イタリア語のオペラ歌唱用の発音の習得、そしてイタリア語の流暢な発音と伝統的な発声法が相互に機能しなければならないと、同じく外国人である私にいつも厳しく指導して下さいました。先生の前でLとRを間違えて発音しようものなら一日中からかわれたものです!
またこうも仰いました。「イタリア人が少しぐらい発音悪く歌ってもそれほど言われないけれど、人がそれをやると待ち構えていたように手ひどく批判されるものよ。だからよくよく気を付けるように。言葉は生きていなければいけない。そして歌声を自由に放つために母音は常につながっていなければならない。背筋は常にまっすぐに、胸を開き首はリラックスして…」ライナ先生のレッスンは、厳しいながらもいつも優雅でユーモアに溢れていました。
先生から頂いた言葉を大切に今回のリサイタルではイタリアオペラの中からヴェルディ、プッチーニのオペラの名曲を通して、これらの成果を発表できましたら幸甚に存じます。
佐藤康子
日時 | 平成28年12月20日(火) |
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開演 | 18時30分 |
場所 | 東京文化会館小ホール |
ピアノ | フェデリーコ・ニコレッタ |
助演 | 笛田博昭(テノール) |
主催 | 公益財団法人五島記念文化財団 |
後援 | 公益財団法人日本オペラ振興会藤原歌劇団 |
マネジメント | 公益財団法人日本オペラ振興会 |
入場料 | 全指定席:一般 4,000円、学生 1,500円 |
チケット | 日本オペラ振興会チケットセンター 044-959-5067 東京文化会館チケットサービス 03-5685-0650 |
日時 | 平成28年12月24日(土) |
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開演 | 14時 |
場所 | 千葉県福祉ふれあいプラザ(けやきプラザ)ふれあいホール |
ピアノ | フェデリーコ・ニコレッタ |
主催 | 公益財団法人五島記念文化財団 |
共催 | NPO法人ACOBAいきいき生活倶楽部まほろば |
後援 | 公益財団法人日本オペラ振興会藤原歌劇団 我孫子市/我孫子市社会福祉協議会 |
マネジメント | 公益財団法人日本オペラ振興会 |
入場料 | 全自由席:一般 3,000円、学生 1,500円 |
チケット | 日本オペラ振興会チケットセンター 044-959-5067 東京文化会館チケットサービス 03-5685-0650 NPO法人ACOBAいきいき生活倶楽部まほろば 0471-81-9701 我孫子市福祉ショップぽぽら けやきプラザ1F 0471-65-2321 |