平成11年度新人賞
※プロフィールは受賞時の情報を掲載しております
昭和60年金沢美術工芸大学大学院美術工芸研究科修了。
在学中より彫刻家の高橋 清氏に師事し、メキシコ美術に造詣の深い同氏の影響でメキシコ美術に興味を抱く。
昭和63年に高橋氏のメキシコ・タマヨ美術館における個展開催の際に、同氏のアシスタントとして随行して、その間に数カ所の遺跡を見学しプリミティブかつバイタリティに溢れた古代メキシコ美術(アステカ、マヤ)に触れ、その力強い造形美に啓発され、以降の制作活動につながる。
作品は主として石材を用い、石の固さ、重さ、静けさ、実存感などを意識しながらも、柔らかい息づきを表わした人間と石との結びつきの核心を表現している。具体的な現象形態にとらわれず、原初的な生命力をはらんだ、不思議に暖かみのあるものが多い。
古代メキシコ民族が生み出した壮大で神秘的な文化遺跡に直接触れ、感じ取ることで今後の制作活動に新たな展開を図るべく、平成11年10月からメキシコシティ、ベラクルスを拠点に研修。
1984 | 二科展 特選 |
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1984 | 石川県現代美術展 最高賞 |
1996 | キリンビアパーク北陸庭園彫刻コンクール 大賞 |
1997 | 二科会会友に推挙 |
石に語りかける
須賀 通泰
石田君の仕事は、現象形態の限定を受けない原初的な生命力を孕んだ有機的なフォルムであり、石材の固さ、重さ、静けさ、実在感などを意識しながらも、それは柔らかく息づいており、人間と石とが語り合うという感じです。造形力のない石彫などを見ると「これが石材ではなく石膏だったら見られたものではない」と団体展などで感じる時もありますが、石田君の仕事はこれとは違う、石の中に内蔵されている力を表す厚みのある仕事です。
(寄稿より)
日時 | 平成13年7月24日(火) ~ 8月5日(日) |
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場所 | 始弘画廊(青山) |