平成25年度新人賞
※プロフィールは受賞時の情報を掲載しております
京都造形芸術大学芸術学部美術科洋画コース卒業。
京都造形芸術大学大学院芸術学部芸術研究科修了。
1996年 第7回関口芸術基金賞大賞受賞によりニューヨークに滞在。2005年 第1回ARKO大原美術館アーティスト・イン・レジデンス・プログラムにより岡山県倉敷市で滞在制作した“View”と名付けられた作品群は、日々の風景スケッチを元に和洋様々な画材を用いてキャンバスに描かれ、作家の目前にあるもの、自分、そして自分を取り巻く全てを取り込む試みであり、新しい風景画の在り方とともに、今ここに在ることを我々に問いかける。
大原美術館(岡山)、一宮市三岸節子記念美術館(愛知)、佐藤美術館(東京)、第一生命南ギャラリー(東京)、スパイラルガーデン(東京)、ギャラリー・ハシモト(東京)などで個展を開催するほか、「モダン・パラダイス大原美術館+東京国立近代美術館-東西名画の饗宴」東京国立近代美術館(東京)、「第六回深圳国際双年展」深圳画院(中国、深圳市)、「アーティストファイル2009」国立新美術館(東京)など数多くのグループ展にも参加している。
これまでの主な作品は、大原美術館(岡山)、第一生命保険株式会社(東京)、京都造形芸術大学(京都)、九州歯科大学(福岡)、国立国際美術館(大阪)、千葉県柏市(千葉)、倉敷中央病院(岡山)、オリックス株式会社(東京)に収蔵されている。
7月からイギリスを拠点にヨーロッパ各地を訪ね、風景をスケッチで内面化する現在的在り方の可能性と、風景と風景画および土地と表現の関連性と必然性を考究する。さらに、西欧風景画が享有する民族性と美意識を通して、日本人としての風景の捉え方と精神の在り様について検証し、これらを骨子とした絵画表現の展開を成果として発表していく。
2000 | 第2回ADSP Art Documents Support Program by Shiseido 助成受賞 |
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2003 | 「VOCA展2003 現代美術の展望―新しい平面の作家たち」 VOCA賞受賞 |
2005 | 京都市芸術新人賞受賞 |
「時の景、つなぐとき」「時の景、つもるとき」と題した今展では、2013年から15年にかけての渡欧という、定まった場所を持たない特別な時空間に身を置き、様々な場所に出会い続け、それらの日々を描きとめた作品、スケッチを中心に展示します。
空、山、川、大地、風、光・・・
有史以来いやそれ以前より、こられは人によって発見された各地で別々に命名された。
実はそのひとつひとつは、ただの地球のでこぼこ、ちょっとした現象の瞬間に過ぎない。
ある時、これはひとつの美しい眺めだと人が初めて気づいた。
そうやって、風景は発見された。
だから、はじめから風景はそこにはない。
人が美しいと愛でてこそ、風景は育っていく。
私は眼と経験からいくつかの発見を道具でなぞり、絵として残す。
それはあたかも発見の記録のようである。
私が描いた軌跡たちは、どのように他人によって再生されていくのだろうか。
それぞれの胸中に再生される風景は、どれひとつとして同じものはないだろう。
私の絵は勝手なドアや窓となり、招かざる客はいない。
絵に描かれた色や形をきっかけに一歩ずつ歩んできてほしい。
歩み寄るごとに色やら線やらは作家の意図を超えて個人的な結びつき、無数の像は連なり ひとつの塊となるだろう。その過程、すなわち人が絵を眺めている時間は、そのまま今を生きる人の時間と自ずと接続し続ける。
風景画はとどまるイメージを持たない。
描かれている風景は単純にどこかを四角く切り取り動かないものであるが、そんなことは お構いなく、風景は絵の中で独り歩きをする。見ることによって生かされる生き物である。
人は常に地球を任意の風景として拝借し、日常生活に取り込んでいる。便宜上の生活と絵を見ることは、つまりは似ているとも言える。
作家が丹念に見て練り上げた風景が並ぶ展覧会場に、国境や言葉を超えた無責任な風景の 解釈があふれ出して、錯覚してくれれば本望である。
「軌跡と再生」より
津上 みゆき
日時 | 平成28年4月23日(土) ~ 5月29日(日) 11:00 ~ 20:00 会期中無休(入場は19:30まで) 入場無料 |
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場所 | ポーラ ミュージアム アネックス (東京・銀座) |
トークイベント | 津上みゆき × 深谷路子(求龍堂) 5/21(土) 14:00~15:00 定員:20名 イベント当日(5/21)の11時よりギャラリーにて整理券を配布します (定員になり次第締め切り)。 参加無料 |
日時 | 平成28年4月30日(土) ~ 5月29日(日) 12:00 ~ 19:00 休廊日:日・月・祝(5/3,4,5,29は特別開廊) |
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場所 | ギャラリー・ハシモト (東京・東日本橋) |