平成6年度新人賞
※プロフィールは受賞時の情報を掲載しております
昭和62年武蔵野美術大学造形学部彫刻科卒業。
「卒業制作展」では優秀賞を受賞。最上壽之氏に師事。
以後、今日まで毎年、かねこ・あーとギャラリー、ときわ画廊、ギャラリー・トランスメディウム、モリス・ギャラリー、ギャラリー西麻布アサクロス、ヒルサイド・ギャラリー、ギャラリー日鉱(以上いずれも東京)、アクテクト大宮(埼玉)、IBM川崎市民ギャラリー(神奈川)などで個展を開催している。
グループ展にも、東京や千葉の各地の展覧会に出品しパイオニア総合研究所(埼玉)には、パブリック・コレクションとして常設展示されている。
作品は、ベニヤ板やアルミニウム、メッキ鋼板、鉄板、さらにFRPといった質感の強い多様な素材を用い、ビス止めやリベット止めによっていくつかの平面や曲面を接続するという方法で形成されたものが多い。
平成7年3月より中国・チベットで研修。
乾くことと死ぬこと
袴田 京太朗
チベットに抱いていた憧れは簡単に押しつぶされ、そこには生々しい「現実」があった。しかしある時、失意の中にいたはずの僕は、この場所が何か異様に澄み切った静謐なものに包まれていると感じ唖然とする。同時に、ここを訪れたときから自分はそのことを知っていたのかもしれない、と思う。
人の欲とバターランプの匂いに満ちたチベットの寺は、背後の乾いた山々に突き放され、浄化されていく。それは残酷ですらなく、艶やかで、滑稽で、静かな、腐敗しない死と共にある。
日時 | 平成11年11月30日 ~ 12月12日(日) |
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場所 | ヒルサイドフォーラム(代官山) |