平成15年度新人賞
※プロフィールは受賞時の情報を掲載しております
平成8年京都精華大学芸術学部ヴィジュアル・コミュニケーション・デザイン科卒業。平成10年同大学院修了。
松本俊夫氏に師事。
平成8年に初の短編映像作品「THE FISHER」を制作。平成9年にバンコクで制作活動および発表を行う。その後、実写と初のストップモーションアニメーションを交えた短編映像作品「ロケットサーカス」を完成させる。この技法は登場人物、多数の小道具、舞台造形などを制作し、1秒に5~30コマのコマ撮り撮影をする。根気と忍耐のいる仕事であり、常に詳細に至るまで強いこだわりをもって制作に取り組む自らの資質に合致している。
平成10年に、映像制作チーム「ソバットシアター」を結成。平成12年には本格的なストップモーションアニメーション「auto mommy」を発表し、国内の映画祭で多数の賞を獲得。ストーリーとメッセージ性の強い作品として高い評価を得る。
平成13年に「ニューヨーク国際短編映画祭」、平成14年に「釜山アジア短編映画祭」ほかに参加するなど、京都を拠点に国内外へ活動の場を拡げている。
同時に、撮影に使用した造形セットを展示するなどファインアート、自主映画という枠にとらわれることなく、広い視野での芸術の可能性を模索している。
平成16年3月よりオーストラリア・メルボルンを拠点に研修。
2000 | みちのく国際ミステリー映画祭 角川オフシアターグランプリ |
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2001 | 第22回神奈川県映像コンクール KTVテレビ特別賞 |
2002 | 平成14年度京都市芸術文化特別奨励制度奨励者に認証 |
2010 | 第64回毎日映画コンクールアニメーション部門 大藤信郎賞 |
2010 | 第13回 文化庁メディア芸術祭アニメーション部門 優秀賞 |
下町に立つ一本の電信柱が抱く恋心と葛藤を描いたストップモーションアニメーション作品『電信柱 エレミの恋』。中田秀人監督率いる映像制作チーム「ソバットシアター」は、前作の短編アニメーション『オートマミー』で、映画祭において数多く受賞し注目を集めた。その彼らが、手作業で細部にこだわり8年かけて完成させた本作は、どこか懐かしく、少し切ないストーリー、キャラクターをはじめとする造形物の質感、シンプルながらも心に響く音楽が魅力的で、映画全体に柔らかな温もりがある。
すでにSKIP CITY映画祭短編コンペティション部門で観客人気投票第1位を獲得し、インディペンデントフィルムとしては、異例のスピードで東京初公開4週間上映という長期ロードショーが決定している。
「電信柱エレミの恋」
第64回(09年)毎日映画コンクールアニメーション部門 大藤信郎賞 受賞