五島記念文化賞 (平成24年度新人賞)
佐藤 美晴 さとう みはる
演出 東京都出身 神奈川県在住下記プロフィールは受賞時の情報を掲載しております
慶應義塾大学文学部美学美術史学専攻卒業,同大学大学院文学研究科修了(専門:音楽学・オペラ演出史。)
大学在学中よりオペラ演出を志す。これまでの演出作品として、モーツァルト作曲、歌劇『フィガロの結婚』(2004年・彩の国さいたま芸術劇場)、R.シュトラウス作曲、歌劇『ナクソス島のアリアドネ』(2005年・彩の国さいたま芸術劇場)、ヴェルディ作曲、歌劇『リゴレット』(2007年・セシオン杉並)、モーツァルト作曲、歌劇『魔笛』(2011年・サンパール荒川)、ヴァーグナー作曲、歌劇『神々の黄昏』(2011年・サンパール荒川)、オーケストラコンサート『魔笛』(2011年・神奈川芸術劇場)などがある。2004-05年、オペラ演出史・舞台美術史研究のためウィーン大学演劇学科・ウィーン経済大学で学ぶ。2006年、修士論文では20世紀前半のウィーンとバイロイトにおける舞台美術と演出について研究。
2005年夏、オーストリアのシュタイヤー音楽祭『魔笛』演出助手。2005年秋に帰国後は、国内オペラ公演において演出助手・演出スタッフとして参加。兵庫県立芸術文化センター『魔笛』、新国立劇場では『フィガロの結婚』『カルメン』『軍人たち』『蝶々夫人』『こどもオペラ ジークフリートの冒険』『トゥーランドット』『ドン・ジョヴァンニ』『ムツェンスク郡のマクベス夫人』『チェネレントラ』『トスカ』『魔笛』『ジークフリート』『アラベッラ』『アンドレア・シェニエ』などで演出助手を務めている。
平成21、22年度二期会オペラ研修所に演出補助講師として出講。現在、玉川大学芸術学部特別講師。
本財団助成による海外研修
6月からイギリスのロイヤルオペラ、ドイツの歌劇場において劇場研修を行い、ヨーロッパにおける演出家の演技指導を実地で学ぶ。また、研修を通じて、各国の文化、演劇の伝統、現在のオペラ演出が置かれている状況を知り、日本人演出家としてのあり方を考える。
平成24年度五島記念文化賞
名前をクリックするとプロフィールが御覧頂けます。
部門 | 名前 | 受賞対象 | 所属(受賞時) | 研修地 |
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オペラ | 岡田 昌子 | ソプラノ | 二期会会員 | イタリア・ジェノバ |
オペラ | 佐藤 美晴 | 演出 | 玉川大学芸術学部特別講師 | イギリス・ドイツ |
オペラ | 上江 隼人 | バリトン | 二期会会員 | イタリア・ミラノ |
美術 | 大西 伸明 | 現代美術 | ドイツ | |
美術 | 市川 裕司 | 日本画 | ドイツ・デュッセルドルフ |
佐藤美晴 オペラ新人賞研修帰国記念 演出
このたび、海外研修成果発表として、モーツァルト「魔笛」を日生劇場にて演出することとなりました。まもなくリハーサルが始まります。研修を通して学んだこと、この何年か自分が考えてきた想いは、自然と舞台の上に浮かび上がってくることだろう、それを楽しみにして、力を尽くして臨みたいと思います。
今回の上演にあたり、「魔笛」という作品を新演出で作ることの意味について考えてまいりました。海外研修中も、ロンドンのイングリッシュ・ナショナル・オペラ(ENO)にて、サイモン・マクバーニー演出、英語による「魔笛」新制作に携わりました。そこでは演出が持つ、限りない可能性やその幸福感を毎日浴びました。「魔笛」という作品は、初演以来、暗い時代も幸福な時代も、さまざまな形で上演されていますが、それほどこの「魔法の笛」が愛されてきた理由は、この作品には、やはり光、魔法、夢といったようなものが存在しているからなのだと思います。
海外研修を思い出すと、つい夢物語のように振り返りたくなるのですが、海外研修では、実際に夢が現実になる奇跡のような、魔法のような瞬間が何度もありました。
私の海外研修は、ロンドンのイングリッシュ・ナショナル・オペラにて、 ヴォーン・ウィリアムズ作曲のオペラ「天路歴程 The Pilgrim’s Progress」の演出研修からスタートしたのですが、このプロジェクト自体、私にとって 奇跡のかけらが寄り集まったようなものでした。もっとも尊敬する演出家の 笈田ヨシさんの元でこの作品に携われたことも、学生時代から勉強してきた 英国オペラにじっくり取り組めたことも、信じられないほどに大変幸運なことでした。そして、このオペラのストーリーは、研修中の自分自身の旅路とも重なりました。主人公の巡礼者は様々な場所を訪れ、人と出会うことで、己の道を見つけていきます。このオペラの音楽は、研修期間中も、現在も、常に自分を励ましてきました。
研修という旅を終えて帰国した今、成果発表公演「魔笛」を、子どもの頃から憧れの場所だった日生劇場で上演できる喜びに辿り着きました。この先もまだ長い道のりですが、これからも旅を続けていきたいと思います。
佐藤美晴
佐藤美晴 演出
日時 | 6月16日(土) | 6月17日(日) |
開演・開場 | 13:30/13:00 | |
場所 | 日生劇場 | |
チケット | 日生劇場:03-3503-3111 二期会チケットセンター:03-3796-1831 チケットぴあ:0570-02-9999/Pコード348-488 イープラス | |
入場料 | S席/9,000円 A席/7,000円 B席/5,000円 学生席/3,000円 | |
主催・企画・制作 | 公益財団法人ニッセイ文化振興財団【日生劇場】 | |
協賛 | 日本生命保険相互会社 | |
後援 | 東京都 | |
助成 | 公益財団法人五島記念文化財団 | |
台本 | エマヌエル・シカネーダー | |
作曲 | ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト | |
指揮 | 沼尻竜典 | |
演出・上演台本 | 佐藤美晴 | |
管弦楽 | 新日本フィルハーモニー交響楽団 | |
合唱 | C.ヴィレッジシンガーズ | |
配役 | ||
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ザラストロ | デニス・ビシュニャ | 伊藤貴之 |
タミーノ | 西村悟 | 山本康寛 |
パミーナ | 森谷真理 | 砂川涼子 |
夜の女王 | 中江早希 | 角田祐子 |
パパゲーノ | 石野繁生 | 青山貴 |
パパゲーナ | 梅津碧 | 今野沙知恵 |
モノスタトス | 大川伸之 | 小堀勇介 |
侍女Ⅰ | 髙橋絵理 | 田崎尚美 |
侍女Ⅱ | 吉田珠代 | 澤村翔子 |
侍女Ⅲ | 中島郁子 | 金子美香 |
童子Ⅰ | 安齋里江 | 盛田麻央 |
童子Ⅱ | 松原典子 | 守谷由香 |
童子Ⅲ | 藤井麻美 | 森季子 |
弁者&僧侶Ⅰ | 福島明也 | 山下浩司 |
僧侶Ⅱ | 新海康仁 | 清水徹太郎 |
武士Ⅰ | 伊藤達人 | 二塚直紀 |
武士Ⅱ | 北川辰彦 | 松森治 |
スタッフ | ||
ドラマトゥルク | 長島確 | |
美術 | 池田ともゆき | |
照明 | 伊藤雅一(RYU) | |
衣装 | 武田久美子 | |
ヘアメイク | 橘 房図 | |
映像 | 須藤崇規 | |
舞台監督 | 幸泉浩司、井坂舞(アートクリエイション) | |
合唱指揮 | 田中信昭 | |
演出助手 | 手塚優子、平戸麻衣 | |
副指揮 | 大川修司、鈴木恵里奈、キハラ良尚 | |
コレペティトゥア | 平塚洋子、高橋裕子、渡辺治子 |
平成30年度 海外研修成果発表のご紹介
上田順平(美術) 工芸 | |
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日時 | 2019年1月31日(木)~2月17日(日) |
場所 | 横浜市民ギャラリー 展示室B1 |
菅尾友(オペラ) 演出 | |
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日時 | 平成30年11月10日(土)~11月11日(日) |
場所 | 日生劇場 |
宮本佳美(美術) 洋画 | |
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日時 | (1) 2018年9月7日(金)~24日(月・祝) (2) 2018年10月5日(金)~27日(土) |
場所 | (1) ポーラ ミュージアム アネックス (2)イムラアートギャラリー |
青山貴(オペラ) バリトン | |
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日時 | 2018年7月20日(金) |
場所 | サントリーホール ブルーローズ |
小瀬村真美(美術) 映像 | |
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日時 | 2018年6月16日(土)~9月2日(日) |
場所 | 原美術館 |
佐藤美晴(オペラ) 演出 | |
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日時 | 平成30年6月16日(土)~6月17日(日) |
場所 | 日生劇場 |