文化・芸術

五島記念文化賞

五島記念文化賞 (平成6年度新人賞)

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扇田 克也 おおぎた かつや

ガラス工芸 大阪府河内長野市出身

下記プロフィールは受賞時の情報を掲載しております

昭和55年金沢美術工芸大学工芸デザイン専攻鋳金科卒業。
昭和58年から2年間東京ガラス工芸研究所においてガラス技法を研修。

昭和60年頃から金沢、東京、北海道など各地の「ガラス展」に出品を重ねており、海外でもブラジル・サンパウロ美術館、米国・コーニングガラス美術館などに出品。
個展もギャラリー・マロニエ(京都)、ギャラリー仲摩(東京)、ギャルリー・オブジェ(神戸)などで7回ほど開催している。

作品は一見、コンクリートか陶製のように見えるが、ガラスらしくないガラスを意図的に創り出すことでガラスの表現領域を拡大し、新たな可能性を切り開こうとしている。

本財団助成による海外研修

平成7年3月からロンドン、チェコ・プラハを中心に研修。

これまでの主な受賞歴

1986国際ガラス工芸展(金沢) 大賞およびオーサ・ブラント賞
1990現代ガラスの造形展(箱根・彫刻の森美術館) 佳作賞
1991世界現代ガラス展 グランプリ・北海道立近代美術館賞

平成6年度五島記念文化賞

名前をクリックするとプロフィールが御覧頂けます。

部門名前受賞対象所属(受賞時)研修地
オペラ立野 至美ソプラノヴェルディ音楽院在学中ミラノ
オペラ久保田 真澄バス ミラノ
オペラ加藤 二義舞台美術東宝舞台(株)美術部課長ウィーン / ベルリン
美術袴田 京太朗彫刻立川美術学院講師チベット
美術菅原 健彦日本画立川美術学院講師デュッセルドルフ
美術扇田 克也ガラス工芸(財)金沢卯辰山工芸工房専門員ロンドン/プラハ

扇田 克也 美術新人賞研修帰国記念 個展

扇田 克也の成果発表の模様はこちらをクリック

扇田 克也 美術新人賞研修帰国記念 個展 の模様 新たなガラス彫刻とその質的変化について
武田 厚(美術評論家)

扇田克也は長旅の間、野に出て自然と親しんだ。路傍の草花の色に驚き、自然の息吹の神秘にあらためて好奇の目を向けた。モノ作りの原点をその新鮮な驚きと感動に置き、それらを直接表現に取り込んでいく衝動に駆られていった。と同時に彼は、石や金属の文化に触れながら、素材としてのガラスの弱さを痛感し、ガラス造形に対する不信に陥った。帰国後、彼は庭に出て自然を見つめ直した。がしかしガラスの仕事は出来なかった。彼はしばらくの間焼き物を始め、絵を描いた。素材に直接触れる快感や表現における意志の伝達の明快さに満足した。ガラスの仕事では味わえない「自由」と「解放」の気分に満たされた。そのことが結果としてガラスという素材へのこだわりを捨てさせ、ガラスから我が身と精神を自由にした。そして、それまでの制作システムも変えた。
彼は定型をもたない不透明なガラスを土台に、不透明な色彩を使って「野」や「庭」をイメージした立体絵画を生みだした。ガラスという素材を突き放し、冷静にそれを眺めることで、逆に「イメージとガラスの距離が詰まった」感じがすると彼は言う。それが作品として成功であるか否かはこれからの問題だ。ただ、今度の仕事によって、ガラス造形による表現のレアリティ=創造された真実が、また一つ誕生したことは確かだといえるだろう。(寄稿より)

扇田 克也 美術新人賞研修帰国記念 ガラス工芸

日時平成9年5月8日(木) ~ 24日(土)
場所マスダスタジオ(大久保)

 

平成9年度 海外研修成果発表のご紹介

矢延憲司(美術) 個展
日時平成10年3月20日(金)~5月5日(火)
場所キリンアートスペース原宿
古伏脇司(美術) 個展
日時(1) 平成10年1月12日(月)~2月7日(土)
(2) 平成10年1月12日(月)~31日(土)
場所(1) ギャラリーなつか(銀座)
(2) ギャルリ・プス(銀座)
柳幸典(美術) 個展
日時平成9年12月12日(金)~平成10年1月31日(土)
場所フジテレビギャラリー(台場)
菅原健彦(美術) 個展
日時平成9年12月9日(火)~21日(日)
場所東京セントラルアネックス彩壷堂(銀座)
藤川泰彰(オペラ) テノールリサイタル
日時平成9年9月4日(木)
場所紀尾井ホール
福井敬(オペラ) テノールリサイタル
日時平成9年6月16日(月)
場所紀尾井ホール
扇田克也(美術) 個展
日時平成9年5月8日(木)~24日(土)
場所マスダスタジオ(大久保)