五島記念文化賞 (平成2年度新人賞)
島 剛 しま つよし
彫刻 熊本県出身下記プロフィールは受賞時の情報を掲載しております
昭和62年東京芸術大学美術学部彫刻科卒業。
平成元年東京芸術大学大学院美術科修了。
在学中より制作活動を行い、卒業後に「Fire-work」と称する作品の発表を始める。これまで個展を7回開催、グループ展にも多数出品している。
作品は、木材や木製の箱の中を削り、内部を炎で焼いて、それを型枠として中へコンクリートやブロンズを流し込み凝固させる。これが作品の原型となる。
本財団助成による海外研修
平成2年12月より、ニューヨークで研修。
これまでの主な受賞歴
1987 | 現代日本美術展 いわき市立美術館賞 |
1989 | 現代日本美術展 大賞 |
平成2年度五島記念文化賞
名前をクリックするとプロフィールが御覧頂けます。
部門 | 名前 | 受賞対象 | 所属(受賞時) | 研修地 |
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オペラ | 錦織 健 | テノール | 二期会会員 | ウィーン |
オペラ | 田代 誠 | テノール | 藤原歌劇団団員 | ミラノ |
美術 | 樺山 祐和 | 洋画 | 新制作協会所属 | パリ |
美術 | 島 剛 | 彫刻 | ニューヨーク |
島 剛 美術新人賞研修帰国記念 個展
我は"泉"に立つ
島 剛
昭和38年7月28日、地球上の日本国で身体を伴う形状で"たまたま"私は生まれた。おそらく、この"たまたま"(あるいは"意志して")に含まれる大きな意味を感じてきたのだ。たとえば、生きる時代も空間も違っていたら同じ自己で在り得たのだろうか。たとえば、「地球が生まれる以前の自己」という件(くだん)が成立するだろうか―だとか。自己がとろけてしまいそうな永大な背景なのだが、しかし今の私は確かにここに在る。この不思議こそが私の興味であり続けたと云える。
もしも身体を脱ぎ捨てることが出来れば、この謎は解けそうにも思うのだが、とりあえずここで心がけるべきことはふたつ。ひとつには、平盤で水平方向に永遠に増殖を続ける現代において、自己が自己であり続けるために、そのテクノロジー主義とシステム主義の強大な高度情報社会の渦中でからめ捕られることがないように。そしてもうひとつには、垂直方向にどこまでも深い永劫の歴史に代表されるであろう、人のいとなみの懇懇とした伝統とでもいうべき生にまつわる混沌に溺れぬよう、またこれを破壊せぬように。
近作については、私の体験や経験の要素を随処に放り込んでみることで、自己解釈をすすめてみた。いくつかの表現の脈絡について、その乱れを認めないわけでもないが、作家の在りのままの現状として寛恕してくださればと思う。ニューヨーク滞在から帰国後二年間の仕事の一部を、この度自分でも納得いくかたちで展覧することが出来ることをありがたく思う。作品を通して、何らかの投げかけを受けとめていただければうれしい。
島 剛 美術新人賞研修帰国記念 彫刻
日時 | 平成6年2月19日(土) ~ 3月23日(水) |
場所 | 佐賀町エキジビット・スペース |
平成5年度 海外研修成果発表のご紹介
島剛(美術) 個展 | |
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日時 | 平成6年2月19日(土)~3月23日(水) |
場所 | 佐賀町エキジビット・スペース |
滝口和男(美術) 個展 | |
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日時 | 平成6年1月11日(火)~29日(土) |
場所 | ギャラリー・コヤナギ(銀座) |
錦織健(オペラ) テノールリサイタル | |
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日時 | 平成5年7月25日(日) |
場所 | Bunkamura オーチャードホール |