環境

一般研究成果リスト

一般研究詳細

研究課題

多摩川流域山地の伐採跡地を利用する鳥類(ヨタカ、サシバ)に関する研究

一般研究 No.230
代表研究者 山口 孝
所属(当時) 多摩クマタカ生態調査チーム 代表
研究内容要約

近年、多摩川流域の山地帯では、東京都の花粉対策事業などにより、大規模な森林伐採が行われるようになった。伐採は、開放的な環境を創出し、様々な生物に影響が生じると考えられる。本調査研究では、鳥類のヨタカとサシバについて、2015年と2016年に現地調査を実施し、その生息状況と伐採地の関連を明らかにすることを目的とした。
ヨタカについては、伐採地34箇所で生息調査を行ったほか、伐採地と同様に開放的な環境である採石場等、河川敷でも調査を行った。また、伐採地がない森林でも調査を行った。調査の結果、ヨタカが最も高い頻度で生息するのは採石場等であったが、伐採地でも調査地23箇所で生息が確認され、ヨタカの重要な生息場所であることが分かった。さらに伐採地での生息環境を分析した結果、伐採面積が4.3ha以上になるとヨタカが生息する傾向にあることが分かった。
サシバについては、伐採地24箇所、草地5箇所で調査した結果、伐採地4箇所、草地3箇所で生息を確認した。1990年代に都内で行われた調査結果と比較すると、サシバの生息地が回復した可能性がある。サシバの営巣地を2箇所で発見し、雛への給餌物を2つの巣で調査した結果、伐採地で得られるトカゲ類やバッタ類などが含まれることが分かった。しかし、それらの全体の給餌物に占める割合は2巣で違いが見られた。それぞれの営巣地の周辺環境の違いに応じ、伐採地を採餌場所として使用する頻度に違いがあることが考えられた。


共同研究者

御手洗 望
沖 浩志


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