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一般研究成果リスト

一般研究詳細

研究課題

「環境省レッドデータブック2014」の絶滅危惧Ⅱ類モリアブラコウモリは多摩川流域にいつ、どこに棲んでいるのか?

一般研究 No.237
代表研究者 重昆達也
所属(当時) 東京コウモリ研究会 代表
研究内容要約

東京都のモリアブラコウモリ Pipistrellus endoi は1997年に初記録されたが、本種は環境省レッドデータブック2014により絶滅危惧Ⅱ類と評価されている。東京都内でのその後の研究により、季節移動が推測されたため、2つの調査を実施した。1つは捕獲調査により季節的分布を明らかにしようとするものであり、同時に捕獲個体から正確な超音波音声の資料を得ようと試みた。もう1つが自動車を使った季節ごとのルートセンサスにより得られた音声を解析することで季節的分布を把握しようとした。調査範囲は東京都の奥多摩山地と山梨県の多摩川源流域とした。

調査の結果、捕獲調査では2科6種31個体のコウモリ類を捕獲したが、モリアブラコウモリの捕獲には至らなかった。ルートセンサスでは40kHz前後のコウモリ類の超音波を52回探知し、41ファイルの音声サンプルを得た。音声解析の結果、このうち33ファイルがモリアブラコウモリの音声であると示唆された。この結果、春季および秋季は高標高地から山麓部まで分布すると示唆されたが、秋季の方が確認頻度低かった。一方、夏季はほぼ高標高地だけに分布すると示唆された。このことから、多摩川流域においてモリアブラコウモリは季節移動をしていることが示唆された。


共同研究者

峰下耕・浦野守雄・佐藤顕義・杉江俊和

松山龍太・大沢夕志・大沢啓子・小西悦子

山﨑文晶・小松茉利奈・水野昌彦・野口郊美

前迫大也・石坂真悟・坂田大輔・荒木ひとみ

臼井郁


研究全文