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学術研究詳細

研究課題

首都圏の酸性雨の広域・長期観測データの解析に基づく多摩川流域への環境影響評価

学術研究 No.311
代表研究者 田中 茂
所属(当時) 酸性雨問題研究会 代表世話人 (慶應義塾大学理工学部 教授)
研究内容要約 首都圏の大気汚染の状況は、1990年代には大きな変動がないままに推移してきた。しかしながら、2000年前半に東京都と国により、バス、トラック等の大型車両のディーゼル排気ガス規制が開始された。数十年間に渡り、首都圏の窒素酸化物(NOx)、浮遊粒子状物質(SPM)の大気濃度は減少しなかったが、2000年前半の画期的なディーゼル排気ガス規制の開始により、最近では、首都圏の大気中窒素酸化物(NOx)濃度を2000年前半と比較して40~50%近く削減することに成功した。従って、2000年前半以降の首都圏における大気汚染の改善は、首都圏及び多摩川流域における酸性雨の動態を大きく変化させていることが予想できる。そこで、本研究では、1990年~2013年の24年間に及ぶ首都圏での酸性雨に関する広域・長期観測データの解析を基にして、多摩川流域への環境影響評価を行いその動向を明らかにした。

大気汚染、酸性雨の動向を把握するうえで、長期間における環境モニタリングを継続することは大変重要である。 そこで、 酸性雨問題研究会の研究者により、首都圏の横浜、柏、藤沢、八王子、山中湖、太田の首都圏6地点において、広域かつ長期的な酸性雨のモニタリングを行ってきた。首都圏においては、2000年前半の画期的なディーゼル排気ガス規制の開始により、数十年間改善が認められなかった首都圏の窒素酸化物(NOx)、浮遊粒子状物質(SPM)の大気濃度が大幅に減少した。本研究では、首都圏の酸性雨の1990年~2013年の24年間の観測結果を基にして、首都圏の酸性雨についても酸性化が減少したことを明らかにした。本研究は、効果的な環境対策の導入による環境改善を実証した良き例と言える。
共同研究者
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