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学術研究詳細

研究課題

多摩川流域の生態系を育む河床藻類を支える窒素固定細菌の多様性と役割

学術研究 No.331
代表研究者 春田 伸
所属(当時) 首都大学東京大学院理工学研究科 生命科学専攻・環境微生物学研究室
研究内容要約

河床礫に付着する微生物被膜(バイオフィルム)について、環境DNA 解析法を用いて、窒素固定細菌の多様性および分布を調べた。さらに、河床礫バイオフィルムから窒素固定細菌を分離培養して、真核藻類の生育に与える影響を評価した。

調査した試料において、河床礫バイオフィルムを構成する細菌叢に大きな違いはなく、地域や季節に寄らず、安定していると考えられた。細菌叢のなかでは、酸素非発生型の光合成能を有する一群の細菌が多く観察された。窒素固定細菌の分布についてみてみると、下流域ではシアノバクテリアが主たる窒素固定者と考えられた。一方、上流域には、シアノバクテリアだけでなく、好気従属栄養細菌および嫌気性細菌による窒素固定もあると考えられた。分離培養した窒素固定細菌には、真核藻類に対して生育促進作用を示すものが確認できた。以上から、河床礫には、多様な窒素固定細菌が分布していることが分かり、河床藻バイオフィルムの一次生産に影響を及ぼすと考えられた。


共同研究者

西原 亜理沙

高城 遥


研究全文