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学術研究成果リスト

学術研究詳細

研究課題

多摩川流域における放射性物質による河川水と土壌などの汚染状況調査と放射線・水環境を学ぶ市民教室の構築

学術研究 No.309
代表研究者 吉田 政高
所属(当時) NPO千葉健康づくり研究ネットワーク 理事
研究内容要約 東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故により、大量の放射性物質が環境中に放出された。このため首都圏においても、事故後に水道で浄水中に放射性物質が検出され、多くの人々が水への危機感を募らせた。そこで多摩川の流域における放射性物質による河川水、土壌などの汚染状況の調査を行うこととした。 調査の結果、現在は河川水、湧水の原水や蛇口からの飲料水には放射性セシウム134、セシウム137、およびヨウ素131は不検出(検出限界以下)である。しかし、河川水中の土壌、および付近の河岸の土壌からは放射性セシウムが検出され、放射性物質は上流域に比較して下流域で高い傾向がみられた。なを、今後とも大雨などにより放射性セシウムが泥と吸着した状態で、河川に流入していくことが示唆される。

また今回の研究では、これらの研究成果をもとに多摩川流域の人々に対して、放射性物質による影響、水環境や安全・安心な飲料水などについて共に学び、体験できる場を設けて、広い視野を持つ市民の育成に努めてきた。

これまでの放射性物質の調査・研究の成果は、今後同様の事故が発生した場合に、多摩川流域の平時における状況把握の参考資料として活用できる。また、今回の調査・研究で判明した内容や既に調査済みの各地での研究結果を活用して、共に学ぶ場を充実させていくことができる。すなわち、多摩川流域の人々をはじめ、広く一般の市民に対して災害時における放射線に係わるテーマや安全・安心な飲料、医療および生活用水などについて体系的に学べる場へと発展させていくことが期待される。

今後の展望として、次世代を担う若い学生などに対して災害、医療や生命に必須の水という観点から伝えていくことにより、将来首都圏にも必ず発生する大規模災害に備えていくことが可能になる。さらに、今後貴重な身近な水源に眼を向けていくことも必要になってくる。
共同研究者 石井 正人

喜多 和子

伊藤 晴夫

佟 暁波

董 玫
研究全文