環境

学術研究成果リスト

学術研究詳細

研究課題

多摩川中流域に分布する上総層群の残された問題の解決、総括的研究と地質野外実習教材の改訂

学術研究 No.321
代表研究者 松川 正樹
所属(当時) 東京学芸大学環境科学分野 教授
研究内容要約

多摩川中流域と丘陵部に分布する上総層群の環境の水平方向の広がりを確かめるため,武蔵野台地と東京低地の地下を研究対象に加え,各地で掘削されたボーリング試料を用いて,それらの地域の鮮新—更新統の岩相層序区分し,丘陵地域の地表で区分された層序と対比した.また,対比の解釈に問題点があった第二堀之内テフラ(HU2)の地質時代をフィッショントラック法により測定し,問題点の解決を試みた。さらに,上総層群下部を堆積相解析により,堆積環境を復元した。また,貝化石群集によりこの地域の鮮新—更新統の古水深と暖流や寒流の影響を分析し,その時代的変遷を調べ,その要因としての氷河性の海水面変動による影響を考察した。この影響が陸域でも認められることに関して,花粉化石の研究を試みた。さらに,現在の地層の露出状況を示し,立川—日野の多摩川河床が地質の野外観察実習に適することを述べ,中学校生徒と教員研修での実践を報告した。

1.武蔵野台地と東京低地の地下に分布する上総層群の研究と氷河性海面変動の考察:ボーリング試料には貝化石が含まれる。これを分析し,この地域の氷河性の海水面変動による影響を考察することを試みることが可能である。特に,不明で有った1.8Maから1.1Maの期間について明らかにすることが期待される。2.地下水の涵養の研究:帯水層の水平方向の連続が確認できる可能性がある。3.堆積相解析に基づく多摩川中流域の上総層群の堆積環境の復元:堆積相解析は化石を産出しない地層の環境を解釈するための優れた手段である。しかし,露頭が連続的に見られることが必要である。近年,河川改修により露頭が破壊,埋没されているので,調査研究を急ぐ必要がある。


共同研究者

馬場勝良  岐阜聖徳学園大学・教授

林 慶一  甲南大学・教授

小荒井千人 慶應義塾湘南藤沢中高等部教諭

柊原礼士  慶應義塾幼稚舎・教諭

宮口真木子 東京学芸大学附属小金井中学校・教諭


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